Rallye du Var 2022:参戦記⑥(フランスラリー選手権)

※この記事は参戦記⑤からの続きとなります。

●いよいよラリースタート

Day1は金曜日の午後からスタートし、フィニッシュは日曜日のお昼ごろの設定になっています。実質2日間を3日間に分けているスケジュールですね。

下記のスケジュールを見ていただければわかりますが、全体の走行距離は220㎞と長く、各々のステージ距離も大体15㎞前後のものが多くなっています。さらに最後のステージに限っては35㎞を超えるロングステージが待ち構えます。

また、サービス(アシスタンスと表記されています)の回数も距離が長いのに非常に少ないので、ドライバーがいかに車にトラブルを抱えずに速く走ることができるかが試されるラリーなのです。正直走り切るだけでも大変・・・。

●スタートセレモニーはヨットハーバーから!

サントマキシメの街からラリーがスタート、ヨットハーバーにスタートお立ち台が設けられ、1台ずつ選手紹介されながらスタート。

いつものMCさんが今回もお立ち台で僕のことを紹介してくれるのだけど、MCさんは英語ダメ、僕はフランス語ダメ、なので今回は翻訳アプリを使ったら少し盛上りました(笑)

●Day1はセットアップ外した???

Day1では4本のステージが用意されました、毎年このラリーは雨が降るらしいのですが、今年は結果的に全日程で晴れ、初めてじゃないかと言われるくらい晴れることが珍しいそうです。予報でも雨だったので、雨のセットアップをドライに寄せてスタートしましたが、これが大失敗に・・・。

終始アンダーステアとの格闘しながら走行、サービスには土曜日の朝まで戻れないので、できる範囲のセッティング変更を走行の合間にしていくものの焼け石に水。結局エンジニアと相談して土曜日の朝に色々とチェンジすることになりました。

そしてステージも相変わらずのハードコアモード・・・。バンピーな路面でのグリップを感じ取る僕のセンサーとハイスピードセクションへの慣れが乏しく、今回もDay1から苦戦を強いられました。

●Day2セッティング変更してどうか?!

2日目は長い長い1日となります。8本のステージ(ステージトータル○○㎞)が用意されました。

エンジニアと話しながら徐々にセッティングを変更していこうという作戦になりました。一気にセットアップを変えるほうが即効性が高いのですが、リスクやプジョー208の知識を身に着けるなどの理由から、徐々にセットを試していく流れになりました。

しかしながらそう簡単にタイムが上がるわけもなく苦戦は続きます。

マシンのフィーリングは良くなったものの大きな変化はなく、午後に向けて更にセッティング変更を施します。

ラリーはドラテクも勿論ですが、マシンセットアップが決まっていないと本当に怖くてアクセルを踏み切れません。これもまたドライバースキルを上げるうえで切っても切れないものなのです。

午後もセットアップ変更するも苦戦は続きました。この日はナイトステージもあったりして、高速セクションが続くナイトステージは激やばでした。この日は2回ほどコースから外れそうになったもののなんとか持ちこたえて走り切ることができました。

●いよいよラリーは3日目

ラリーは残り3ステージとなしました。

新しく使用するステージが1本、ラフでグラベルの混ざった激ムズ路面のステージが1本、35㎞の最長ステージが1本と、いかにも「フィニッシュできるものならしてみなさい!」と言わんばかりのステージ構成・・・。

この日はさらにセッティングを変更しステージに挑みます、すると今までのフィーリングが嘘のように車が曲がるようになったじゃありませんか!でも今度は曲がりすぎてちょっと怖いかも・・・。様子を見ながら少しずつペースを上げていきましたが、最終的にはこれまた大きなタイム変化を感じることができませんでした。

フィーリングとタイムの整合性を図ることが本当に難しい、ですがまずは無理せず安全に走れるようになったのでよしとしましょう。が、ステージの途中でハーフスピンを喫して車を路肩のフェンスにヒット・・・。僕の208は新しいデザインになってしまいました(汗)

●そして僕たちはフィニッシュポディウムへ!

そんなこんなでなんとかポディウムフィニッシュにこぎつけました。

ご覧の通りフィニッシュには鈴なりの人だかりが!フランスでのラリーの人気の高さを毎回身にしみて感じます。全日本ラリーもいつかこんな人気なスポーツになるよう、僕自身も少しずつ頑張らなければいけませんね。そして、今回も終わってみればハートに堪えるラリーとなりました。

参加したクラスは今回も18台と熾烈な争いでしたが、僕の順位は10位前後・・・。これはやはり超悔しいですよね!!!

ですがこのクラスで優勝する選手は翌年ステップアップして、オーバーオールで3番手以内で走ることが毎年証明されているので、まずはこの結果を受け止めて一刻も早く表彰台の常連になれるようチャレンジしていきたいと思います。

そして今回もフランスのたくさんの仲間と出会えたことにも感謝!

2022年のシーズンは3戦のラリーに出場しましたが、正直色々ときつかったです。

そんな中でも参戦をサポートしてくれたスポンサーの方々、家族、ファンの方々皆さんに心から感謝いたします。

また2023年もフランスの参戦はできる限り継続していくつもりです。皆様からの引き続きの応援よろしくお願いいたします。

●スポンサー各社様(敬称略させていただきます)

Showa ESR 株式会社

株式会社 タフゴング

株式会社 オートカフェジャパン

兆 株式会社

レックスウェル 法律事務所

株式会社 K.Z.F

有限会社 アールエーシー

・株式会社 レガシー

轍産業 株式会社

株式会社 BOW

株式会社 大阪冷研

アトリエコード

・株式会社 ミツハシ

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